エンディングノートは、もしもの時に家族が困らないための「申し送り」です。ただし、財産の分け方を法的に決める力はありません。遺言書との役割の違いを押さえたうえで、何を書けばよいか、どう続け、どこに保管すればよいかを具体的にまとめます。
エンディングノートは形式が自由で、いつからでも書き始められます。連絡先・医療や介護の希望・葬儀やお墓の意向・家族への想いまで、幅広く残せるのが魅力です。一方で、ここに大切な前提があります。エンディングノートには法的効力がありません。「この家をこの子に」といった財産の分け方を書いても、それだけでは相続を強制する力はなく、遺産分割で必ず実現されるとは限らないのです。
財産を「誰に、どう遺すか」を確実に実現したいなら、法律で定められた様式に沿った遺言書が必要です。自分で書く自筆証書遺言のほか、公証人が作成する公正証書遺言があり、いずれも書き方や要件が厳格に決められています。日付や署名・押印の不備など、要件を満たさない遺言書は無効になることもあるため、内容によっては専門家に相談すると安心です。
遺された家族がまず困るのは、「何が、どこにあるのか」がわからないことです。次の項目を、思い出せる範囲から埋めていきましょう。すべてを一度に書く必要はありません。
自筆で書いた遺言書は、自宅で保管すると紛失・改ざん・発見されない、といった心配があります。これを防ぐため、2020年7月10日から「自筆証書遺言書保管制度」が始まりました。法務局が遺言書の原本と画像データを長期間保管してくれる制度で、保管の申請手数料は遺言書1通につき3,900円です。申請は遺言者本人が法務局へ出向いて行い、家庭裁判所での検認が不要になるなどの利点があります。
理想は、エンディングノートと遺言書を両方そろえることです。おすすめの順番は、まずエンディングノートで「資産・連絡先・希望・想い」を洗い出して現状を見える化すること。書き出すうちに、財産の分け方など「法的に確実にしておきたいこと」が自然と見えてきます。そこが固まったら、その部分だけを遺言書に落とし込む、という流れです。
遺言書は一度作って終わりではありません。家族構成や資産が変われば内容も見直しが必要です。エンディングノートを年に一度見直すタイミングで、遺言書の内容も合わせて点検すると、ズレを防げます。負担に感じたら、まずはエンディングノートの一項目からで十分です。
紙のエンディングノートは手軽な一方で、「盗み見られる」「紛失する」「更新が面倒」「もしもの時に家族が見つけられない」という課題があります。中身は口座・保険・IDといった機微な情報や、家族への想いそのもの。だからこそ、紙より安全に、しかも確実に届く形が理想です。
言守は、エンディングノートに書くような情報を、あなたの端末(スマホ)の中で暗号化してから預かります。サーバーに残るのは鍵のない者には読めない暗号文だけ。生前はあなただけが見られ、もしもの時にだけ、あなたが選んだご家族へ届きます。運営でさえ中身を読めない「ゼロ知識」の設計だから、紛失や盗み見のリスクを避けながら、必要な人に必要な時だけ渡せます。入力・保管はずっと無料です。
エンディングノートに書けば、相続の希望は通りますか?
いいえ。エンディングノートに法的効力はありません。財産の分け方など確実に通したいことは、法律の様式に沿った遺言書で残す必要があります。ノートは家族への申し送りとお考えください。
何から書けばいいですか?
家族が最も困る「お金の在りか(口座・保険)」と「連絡先」から始めるのがおすすめです。すべてを一度に書く必要はなく、少しずつで十分です。
自分で書いた遺言書は、どこに保管すればいいですか?
自宅保管は紛失や未発見の心配があります。2020年7月に始まった法務局の「自筆証書遺言書保管制度」(手数料1通3,900円)を使うと、原本を長期間安全に保管してもらえます。詳しくは法務局の案内をご確認ください。
エンディングノートはどこに保管すれば安全ですか?
見つけてもらえる場所に置き、保管場所を家族に伝えることが大切です。言守なら、中身を端末内で暗号化して預け、もしもの時にだけ家族へ渡せます。運営も中身を読めないため、盗み見や紛失の心配を減らせます。